部分積分
\(\displaystyle \int f(x)g(x)dx=f(x)G(x)-\displaystyle\int f'(x)G(x)dx\)
\(\begin{pmatrix} g(x)の積分をG(x) \\ f(x)の微分をf'(x)とする \end{pmatrix}\)
この式の特徴を考えてみよう。
\(\displaystyle \int f(x)g(x)dx=f(x)G(x)-\displaystyle \int f'(x)G(x)dx\)
\(f'(x)\)に注目すると
積分しているはずなのに微分しているところがあります。
このことをふまえると、
積分は難しいけど微分で簡単な形になるものと相性が良さそうです。
例えば、、、
\(f(x)=log(x)\)という関数について \(\displaystyle \int log(x)dx\)は難しいが\({log(x)}’=\frac{ 1 }{ x }\) と簡単な形になります。
部分積分と相性がよさそうです。
実際に、\(f(x)=log(x),g(x)=1\)として公式にあてはめると、 $$\begin{eqnarray}\displaystyle \int log(x)dx&=&log(x)\cdot x-\displaystyle \int \frac{ 1 }{ x } x dx\\ &=&x log(x)-x+C\end{eqnarray}$$ となります。
もう1つ例を、、、
\(f(x)=arcsin(x)\)という関数について \(\int arcsin(x)dx\)は難しいが\({arcsin(x)}’=\frac{1}{\sqrt{ 1-x^2 }}\) と簡単な形になります。
部分積分と相性がよさそうです。
実際に、\(f(x)=arcsin(x),g(x)=1\)として公式にあてはめると、
$$\begin{eqnarray}\displaystyle \int arcsin(x)dx&=&arcsin(x)\cdot x-\displaystyle \int\frac{1}{\sqrt{ 1-x^2 }} x dx\\ &=&x arcsin(x)+\sqrt{ 1-x^2 }+C \end{eqnarray}$$
となります。
\(log(x)\)系、\(arcsin(x)\)系は部分積分を使うものだと暗記されている方も多いと思います。
今回の内容は部分積分の公式の私なりの解釈の1つでしたが知識の点と点が結ばれたような感覚を体感していただけたら嬉しいです。
また、今までなんとなく使っていた公式も式の特徴などを考えてみると面白い発見があるかもしれません。